宝塚市の景観重要建造物「正司邸」の石垣積み直し工事を行いました。(後編)
こんにちは。弊社のブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。神戸・兵庫一円で、お墓のお仕事をさせていただいていおります池尻石材工業の池尻です。
前回に引き続き、宝塚市の景観重要建造物「正司邸」の石垣積み直し工事の様子をご紹介します。
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工事の様子(続き)
「石を降ろす→積み直し→固定」という作業を、3~5m間隔で少しずつ繰り返していきました。
石の隙間をコンクリートで固めているところです。
石垣の上が土のままだと再び水や土砂がたまって膨張し、石が押し出される可能性がありますので、積み直した石垣の上の部分は砕石を入れて平らにならし、鉄筋を敷いてコンクリートを打ちます。
コンクートを打って、工事が完了しました。
工事後の様子(ビフォア&アフター)
3週間にわたる工事を経て、石垣の補修工事が完了しました。
もともと排水管の数が少ないことが原因で水はけが悪く、石垣の中に水が溜まりやすくなっていました。これから先の長い年月、修復した良い状態を保てるようにご提案させていただき、穴の大きい排水管を新たに15カ所ほど追加で設置しました。
工事完了時には梅が咲いていました。
傾きが修正された様子がよく分かりますね。
燈籠の修復
石垣の修復と併せて、お庭の倒壊した石燈籠の修復も行いました。
工事前は石垣の上部が道路側に突き出ており、お施主様も近隣の方々も不安を感じていらっしゃったかと思いますが、きれいに整備されましたので、皆様にご安心していただけたのではないでしょうか。水はけも改善され、これから先、良い状態が長く保てることと思います。
技術的にもたいへん難しい工事でしたが、職人さんたちもたいへん奮闘していただき、私自身にとっても大きなチャレンジとなりました。
この度はご用命くださいまして、誠にありがとうございました。宝塚市の歴史的な建造物の修復に関わらせていただき、たいへん貴重な経験となりました。今後共、どうぞ宜しくお願いいたします。